ライブレポート
No.23
第41回 風の祭り
東北鬼市場
縄文魂の会(ジョウモンソウルノカイ)
7月28日(日)2002年、昼1時開演
於:いわき市平体育館
音楽+美術+文学+舞踏のコラボレーション
出演:
エライジャ・ウォルド(歌・ギター) 三上寛(歌・ギター)
佐藤行衛(ギター) )
粥塚伯正(朗読@詩人) 辛恵英(玄琴・歌)
石塚俊明(打楽器) 佐藤通芳(津軽三味線)
五十嵐進(朗読@俳句人) 国仲勝男(ウード)
遠藤ミチロウ(歌・ギター)
鈴木秀次(ペインティング@ねぶた絵師)
森茂哉(舞踏) 砂川正和(ジンベドラム)
明田川荘之(オカリナ・ギター)
沢田としき(ペインティング)
福士正一(舞踏) 佐藤通弘(津軽三味線)
八木橋司(サキソホーン)
福島泰樹(短歌絶叫@詩人) 林栄一(サキソホーン)
演奏者の紹介、全体の進行は三上寛が執り行いまして、途中20分(だったかなあ)の休憩を挟んで
なんとも深く濃い(過ぎるかもしれない)イベントが進んだのでした。
・明田川のオカリナ、ギターでスタート
・辛恵英の琴と歌とジャンベのアンサンブル、少女二人による格闘技演舞りあり
・佐藤親子による津軽三味線デュオ
・国仲(from沖縄)のウード
(休憩)
・福島泰樹短歌絶叫(バックは石塚俊明(打楽器)+佐藤通弘(三味線)
・五十嵐の朗読+佐藤行衛(G)+八木(サックス)
・エライジャのソロ(歌・G)
・粥塚(朗読)+石塚(打楽器)
・遠藤ミチロウ+石塚(打楽器)
・林栄一ソロ
・三上寛ソロ
・全員参加による大セッション 順場としては以上のような感じです。舞踏がそこに適宜絡みます。
これだけ、出演が多いと・・・・・なにせ、ピンでも長時間のライブが可能のアーティストばかりなのであるから・・・
観る方としては、自分のヒイキのアーティストの演奏のみが印象に残るのは避けられないことでして
(半分以上言い訳)片手落ちのレポートで、すいません。スタッフの皆さん。お疲れ様、そしてありがとうございました。
福島泰樹は寺山修司の「あしたのジョー・力石徹葬儀の弔辞」を絶叫してくれました。
いきなり「あしたのジョー」を持ち出されて、面食らった人も多かっただろうし、そもそも、殆ど知らない
お客さんも多かったかもしれないけど、「力石徹よ、オマエを殺したのは誰だ?」には言葉を失うしかないです。
ウード(弦楽器のひとつ)の国仲勝男が奏でたサックスの林栄一作曲の「ナーダム」が素晴らしかった。普段CDで良く聞いていたので、すぐわかったけど、切なさと前向きさが渾然一体となっていて好きな曲です。よく聞くCDでは3管による演奏なのですが、ウード1本での演奏も味わい深かった。
遠藤ミチロウは石塚俊明との2人でのステージだったのだけど、一曲目の「1999」の導入部の迫力は鳥肌ものでした。2人の息がぴったり合わないとアレだけのアンサンブルは出ないんだろうけど、その数十秒間だけでも、この日のライブに来た価値はあったと思いました。「いわきは魚が美味しいところ、《サカナ サカナの歌》じゃ無いよ・・・」と2曲目は さかなの歌「カノン」。ラストの3曲目は「おかあさんいい加減・・・・」と、どちらかと言えば、入門者向きの選曲でした。この2人のユニットは「ノータリンズ・頭脳不足ズ」とミチロウは語ってました。
林栄一のソロは、まさに極北にして最前線だと思った。特に派手なカッコウではないのだけど、いや、どちらかと言えば、とっても地味なカッコウなのだけど、ステージがハマリにハマリ過ぎるカッコよさ。サックスを始めたくなった人が会場に絶対居いたんじゃないかと思う。
各演奏者の紹介のために、頻繁に登壇していた三上寛が最後のステージ。エンカ・怨歌・演歌・えんか・・・・・・抜群の演奏テクニックに支えられた音楽世界は今更ながらに圧倒的な存在感と説得力を放射する。テレビの気楽な紀行料理番組でしか、彼を知らない人は、その豹変ぶりに驚愕し、嫌悪感さえ抱くだろう。GO AHEAD GO。
敬称は省略させて頂きました。
ご了承下さい。
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